階段から落ちた私を先輩が抱きとめてくれた―。
「せ、先輩・・・」と思った瞬間、私を受け止めた衝撃で、
先輩の左手がポロリ!と取れた。
「ぎゃ~~~!!!」
私たちは同時に叫んでいた。
先輩の手が取れたのだ。なんと、腐っていたのだ。
その声を聞きつけて、周りの生徒たちが集まってきたので、
私たちは慌てて落ちた手を拾うと、一目散に逃げ出した。
校庭を横切っていると、野球部のボールが飛んできた。
大きく逸れたそれは先輩の腹に直撃した。
「ぐほっ!!」
と声がして、先輩の腹がめり込んでいた。
「せ、先輩・・・?」
おそるおそる私が呼ぶと、トレンチコートの下からボタボタボタと何かが落ちてきた。
「!?」
驚いた私がよく見ると、それはなんと、ちぎれた腸だった―!!
「あ、わりぃ、わりぃ」
とボールを拾いに来た野球部員がそれを見て立ち止まった。
そして、校庭にいた全員が先輩と私を見つめて凍りついた―。
「ぎゃ~~~!!!」
パニックになった生徒たちの叫び声の中、私は先輩の手を引っ張って走り出した。
ボタボタボタ・・・先輩の内臓が、校庭に撒き散らされていく。
でももう知ったこっちゃない!とにかく逃げなきゃ・・・!!
つづく
☆怖いですね~。ほんとのホラーだわ…。
BY パモン (*´Д`)