学校から離れた所で、電信柱に摑まりながら、
ようやく私たちは一息ついた。
それにしても体が重い。思うように動かない。
息も切れる。膝が痛い・・・腰が痛い・・・。
眼がかすむ・・・。
ハアハア大きく息を付いていた私は、泣きたくなった。
何だかさっきよりも更に年を取ったような感じだ。
ふと見ると自動販売機があったので、私はヨロヨロと近づき、お茶を出した。
いつもなら炭酸系だが、なんだか急にお茶が飲みたくなった。
それも温かいのが・・・。
喉がからからだったので、震える手で飲んでいると、
それを横からヒョイと奪われた。先輩だった。
先輩は私からお茶を奪うと一気に飲んだ。
ゴクゴクゴクッ・・・とおいしそうに飲み干すと、
私を見て、にこっと笑った。
「―!」
その笑顔がまぶしかった。
テニスコートで輝いていた先輩そのままだった。
だけど―。
ボタボタボタ・・・と音がして、見ると、
先輩の内臓がまたもや落ちてきた。
お茶なんか飲むからだ。
体の中が刺激されて余計落ちてきたのだ。
しかも今度はプーンと臭いまでしてきた。
それは魚の腐ったような臭いだった。
「・・・・・・」
つづく