放課後—。
長時間堅い椅子に座っていたせいか、腰が痛い。背中も丸くなってしまっていた。椅子から立ち上がるときに、つい
「どっこいしょ!」と言っている自分に気がついた。
「—!」唖然とした。
朝よりおばあさん度が増している〜。そう言えば、目がかすむ。小さい文字がよく見えない。か、階段もあぶない。
私はよたよたと階段を下りて行った。
しかし、途中でつまずき、「あッ!」と思う間に空中をダイブしていた。
「ぎゃ〜〜〜!!」
と叫ぶと、ふわりと誰かに受けとめられた。
「え!?」恐る恐る目を開けると、先輩が階段の下で私を受けとめてくれていたのだ。
「せ、先輩・・・」
私はうっとりした。
これよ、これ。これぞ、早川先輩なのよ。私の王子様なのよぅ〜!!!!
先輩は「大丈夫か?」と私を見詰めていた。そのステキな眼差し。
私は先輩の首筋に抱きついた。
「こわかったよ〜!」
「おっとっと・・・!」
とバランスを崩した先輩がよろけた瞬間、ポロっ!と私を抱いていた左手が取れてしまった!
「え?」
思わず二人で声を上げた。
手首がとれた—?何故?
しかし、先輩の左手はスローモーションのように、
ポロンと床に落ちてしまった。
「—!?」
私たちは顔を見合わせ、
「ギャ〜〜〜!!!」
今度こそ本当に悲鳴を上げた。
先輩の腕が取れた!
腐っていたのだ!!
ど、どうしよう・・・?
つづく