ナナコは、駅前の書店でパートで働いている。
それほどこの仕事に思い入れがある訳ではないのだが、しかし、この時ほど、朝起きて自分の行く場所が、そしてやる仕事があるということが、どれほど有り難い事かを身に染みて分かった気がした。
店長は、四十代の気難しい独身男だが、パート仲間のハナヱさんとは気が合った。
休み時間や手が空いた時などは、二人でよくお茶を飲みながら、互いの悩みや愚痴をこぼし合ったものだった。
だが、今回のことだけは、仲の良いハナヱさんにも言うことが出来なかった。喉まで出掛かってはいたけれど、いざ話そうと思うと躊躇した。
ある日、突然夫が狂ってしまいました。
お酒を飲んでは、夜中に暴れるんです。
それは突然始まっちゃうんです。
私は毎晩それを押さえるのに必死なんです。
一体どうしたらいいんでしょう。
ワタシ ハ イッタイ ドウスレバ イイノデショウカ ……。
そんな事を考えているうちに、最後にはいつもナナコは、涙目になってしまうのだった。
昔、マウスで描いたニャン太の絵です。
へた~ですが、雰囲気だけでも伝わればいいかな?と思って。
つづく
7月から有料になりますね~。
どうすべ~…。