「え!?でもそんなことをしたら、先輩が死んでしまう・・・」
先輩は首を横に振った。
「いいんだ。それでいい・・・」
そして、
「お前、もう二度と眠っているヤツを起こすなよ」
と言ってフッと笑うとそのまま息を引き取った。
その顔はやすらかだった。
「―!!」
私は悲鳴を上げた。それは声にならない叫びだった。
私は涙の滲む目でキッと阿古屋を振り返った。
「―!」
阿古屋はビクッとしたようだった。
許せん!お前だけは許せない!
先輩を苦しめ、私の若さを奪い、
そしてあまつさえ私たちを肉屋に売ろうとまでした、お前を私は許さないッ!
つづく