トナリのサイコパス

どこにでもいるヤバイ奴。そうあなたの隣にも―。さて、今宵あなたの下へ訪れるサイコパスは―?

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世界は妄想でできている。

読んでいたら、だんだん辛くなってくる、このブログ・・・。

 

しかし、今、読み返すと、その頃から、どうやら私は、

〝ひとりになりたい・・・〟と渇望していたことが分かる。

 

この頃の我が家の状況はどうだったのかと言うと、

私はそれまでやっていたパート仕事を辞めて、

本格的に書く仕事をしたいと決意し、

映画学校の同級生に声を掛け、

自分たちで映画を作れないかと模索しはじめていた時だった。

 

何と言っても私たち、ちゃんと映画の勉強をしたにも関わらず、

映画なんて一本も作れていなかったんだもん・・・。

仕事にあぶれていたんだもん・・・。

 

私は脚本、同級生の彼らは、それぞれ撮影や演出を勉強していた。

 

もちろん、ウチの元夫も演出を勉強していたので、

一緒にやれたら良かったのだけれど、

同じグループに夫婦で入ると、なんだかややこしなりそうだし

(仲間割れの原因になるかと思って)、

それに夫は、約束をしていても、すぐにドタキャンをする癖があり、

参加してくれとは言い難かったのだ。

 

夫がドタキャンすると、妻の私の立場が悪くなる。

なので、鼻っから夫は頭数には入れていなかった。

 

それよりも何よりも、夢だけを追いかける最後の年代だと思い、

それ相応に覚悟を決めて、友人たちに声を掛けたので、

足を引っ張る人には参加してもらいたくなかったのだ。

 

けれど、そういう私の冷静な判断が、夫を寂しくさせたのかも

しれなかった。

 

しかし、その頃の私は真剣に、自分の書いた脚本で、

映画を一本作りたいと考えていたから、

正直、周りの事など見えていなかったのかもしれない。

 

そんな妻がひとりで、自分自身の事に邁進している中で、

起こった、元夫のうつ病の症状・・・。

 

結局、その後一年の休職を余儀なくされるのだ。

 

その休職二か月目頃のブログ。

 

 

 

世界は妄想でできている。
2007-11-02 08:23:44
テーマ:怒れる人

 

月曜日の夫は久しぶりに二日酔いだったらしい・・・。

今、うつ病の薬を飲んでいるので、基本的にはお酒はNGだ。

だが、若い頃からの飲酒がそうそうやめられるはずもなく、
薬を飲んで酒を飲む・・・ということをよくやっていた。
(そのトリップ感を楽しんでいたらしい)


月曜日は二週間ぶりの病院の予約の日だったようだ。


しかし、結局は昼頃まで起きられなくて、
受診できず・・・!
「あ~・・・!!」と後悔の嵐だったらしい。


今までお酒も飲まず、ちゃんと薬を飲んで、
徐々に良くなってきていると思っていたけれど、
明日病院となると、とたんにお酒を飲んでしまう。


まるで、不登校の子が朝、本当にお腹が痛くなるようなもので、
何かそこに因果関係があると思ってしまうのは私だけだろうか・・・?

結局、病院へ行きたくない、
外へ行きたくない、
人と会いたくない、
電車に乗りたくない・・・

そんな気持ちがあったのではないか?


そこまで疑いたくはないけれど、
夫は過去にこういうことがよくあったのだ。

明日は会社に行かなきゃとおもうと、
深酒をする。

そして起きられず、結局会社に行かない。
この繰り返しだった。

 

・・・・・まあ、ともあれ、受診は来週の月曜日に持ち越してしまったので、
この一週間は薬が切れた状態になっている。


私は、薬というものをあまり信用していない。
なぜなら、うつ病歴がこんなに長いのにも関わらず、
よくなっているという実感が伴わないからだ。


いっそ薬をやめたらどうだろう?と
思うが、突然やめてはいけないそうだ。

いろいろ複雑らしい・・・。

 

しかし今回私は、それをいやというほど体験させられている。


今まで朝はちゃんと起きてきていた夫が
(ひどい時には朝5時に起きてジョギングなんかしていた)、
朝は起きてこない。

不機嫌な態度、黒い顔・・・
(これは私の印象でしかないが、暗くなると、
とたんに顔の表情がどす黒く変色したように感じられる。何故だろう?)、
口を開くと人の上げ足とり・・・、そして音―。


とにかく、動きが大きい。
狭い台所で、大きく手足を動かしながら、料理をつくる。

それが結構幅をとるので、彼がやっている最中は冷蔵庫をあけることも
できない。

しかもその音がスザマジイ。

バン、ドン、ガン・・・!ガシャガシャ・・・ガシャーーーーーン!!

その音を聞いているだけで、胃が痛くなってくる。

頼むから、台所へこないでくれ・・・といいたくなる。
(でもガマンしている)

 

大きな音を立てる人というのは、普通怒っている人と捉えがちだ。


私も側で大きな音を立てられると、何かの不満の表明かと思う。


この場合、そうなのかもしれないし、そうでないのかもしれない・・・。


だが、とにかくその大きな音に不快を感じさせられている。

 

通常なら、「やめてよ」と言えば済むことだが、
今は通常ではない。

そんなことを言うと、なんだが世界から追放されたくらいの
傷つき方で、怒鳴り始める。

結局、わたしら家族はガマン、ガマン、ガマン・・・
ひたすらガマンさせられているのだ。


というわけで、この一週間は言い合い、怒鳴りあいが
頻繁に起こった。

私も体調がいいときは、まだ優しく接することが出来るが、
私だって人間だ。


調子の悪いときもあるし、自分の問題だってある。

そうそう彼のためばかりに時間をさけるわけではないのだ。
(あんたが中心で世の中回ってるんじゃないんだよ!)


なんとか彼の機嫌を損ねないように対処はしているが、
そうすると今度は私がガマンをさせられる。


そしてガマンというのは、そんなに出来るものではないのだ。
おしんは既に過去のことだ)


怒鳴りあいの末、自分の部屋へ戻った私は、
いつもこう思うのだ。


「あ~あ・・・自分の家が欲しい・・・」と。


こういうとき、少し距離を置いて避難できる場所があるといいなあと思う。

こんなふうに思ううつ病患者の妻は多いのではないか?

DV妻じゃないけれど、相手が男で体が大きいこともあって、
一旦彼らが荒れ始めると、脅威を感じてしまうのだ。
(でもうつ病患者の妻は、はっきりいってDV妻に相当すると思う。
精神的に攻撃され続けているんだもの)


同じうつ病でも、クターッとなって、
いつ自殺するか分からないので、
はらはらしながら見守っているという妻だっているのだが、

それに比べると、怒鳴りあい―?
元気があって結構!

とも言えるが、はっきり言って疲れることだ。


距離が欲しい―とはどんな病気の家族にとっても
切実な願いなのではないのだろうか?

 

夫は私をどこまでやったら許してもらえるか、と試すところがあって、
境界線を踏み越えてまで侵入してくるときがある。

昨夜も風呂の入り方で、ケンカになってしまった。

このところ忙しくてゆっくりひとりでのんびりと風呂に入りたかったが、
一緒に入ろうと入ってきた。

そりゃ・・・分かるのですよ。

毎日一人で家にいて、喋る人もいなくて、
寂しい思いをしているというのは・・・。

料理もして、家族のために役立っているでしょ、ボク?

みたいな気持ちも分かりますよ・・・。


でもね。

私は ひとり で、のんびりしたいのよ。

それが家の機能じゃないの?


「入んないでよ」と言うと、
ブチ切れた。

自分が拒否されたと思ったんだろうな?

 

あ~あ・・・この世は妄想でできている。


とはよく言われることだが、

こんなことの一つ一つ、誤解を解いて、
やっていかなければならない、
うつ病患者の妻って・・・


ほんと大変だ!と


溜息をつく日々です。
(はあー・・・)

 

 

 そういえば、佐々部監督がお亡くなりになったそうで・・・。

ご冥福をお祈りいたします。

もちろん、何の面識もございませんが、

この映画には感動したのです!

 

 

☆それでは今日もよい一日を。