言ってあげればよかった!
2007-12-07 10:28:54
テーマ:日々つつがなし・・・
夫とは相変わらず、小康状態を続けている。
この間二人で「ペギー・スーの結婚」というDVDを観た。
これは、キャスリン・ターナー演ずる主婦が、高校時代へ
タイム・スリップするというお話。
なかなか面白かったのだが、問題となるのは、
高校時代の恋人である、現在の夫と、また結婚するかどうかという
選択を迫られる所だ。
未来の二人は、別居中。
今度は失敗しないぞとキャスリンは誓うのだが—というお話。
これをうつ病の夫と観るのは勇気がいるが、
二人の意見は、「やっぱりやり直せるなら、別の人との生活も
経験してみたいよね」というものだった。
まあ、それはそうだろう・・・として、
なら—と私はちょっと意地悪な質問をぶつけてみた。
「じゃあさ、子どものころに戻れるとしたら、どうする?」
う~ん・・・としばらく考えていた夫は、
弟や妹を大事にして、仲良くする
と言う。
夫の妹も弟もうつ病を患っている。
苦しんでいるのは夫ひとりではないのだ。
夫は特に義弟の事を大切に思っていて、
その弟と、距離が出来たのをとても悲しんでいるのだ。
そうか・・・と私。
「ならさ、今なら、お父さんとお母さんが離婚する事が
分かっているじゃない?どうする?」
我ながら、嫌な質問だと思いつつ聞くと、
夫は
「努力する」
と言う。
父にもっと遊んでとせがみ、
みんなが仲良くできるように努力する—と。
私ははっとした。
夫はなんていい子だったんだろう・・・と。
そして舅姑に少し恨み言をいいたくなりました。
「でもさ、そんなの本当は親がするべきことだよね」
う~ん・・・と夫は困っていましたが・・・。
(そりゃ困るよね~とあとで反省したけれど・・・)
そのあと、いろいろ話をしていく中で、
夫は、自分には何かやりたいことがない—
ということが問題なんだと言い始めました。
これは昔からよく言っていたことで、
夢がないんだと言うのです。
夢がない—
やりたいことがみつからない—
それが問題だと。
逆に夢ばかり追い掛けて苦しんでいた私は、
羨ましくなってしまいました。
なので思わず、
「いいじゃん。やりたいことがないなんて、逆に
うらやましいよ。目の前のことをやっていればいいんじゃない?」
すると夫は語気を荒げました。
やりたいことがないのは、辛いことなんだよ。
やりたいことがあったら、うつ病なんかにならないんだよ、と。
・・・・・・。
そうか・・・。そうだよなあ・・・。
やりたいことがないのは、辛い事なんだよなあ・・・。
いいじゃん—なんて安易に言えないんだよなあ~・・・。
しばらく経ってから、
ああ・・・そうだ、
夫はうつ病になるくらい、苦しんでいたんだ—
ということに気づきました。
うつ病になるくらい、やりたいことを探していたんだ。
熱望していたんだと—。
なんとなく夫のことがまた一歩理解できたような気がしました。
・・・・・・ということまでは分かったのですが、
あと一歩進めません・・・!
このことをあの時言ってあげられれば良かった!
まあ、気づくのが遅かったので、しょうがないけれど、
そのあともどうにかして伝えられないかなあ・・・?
と思っているのですが、まだ伝えられないでいます!
もう遅いかな・・・?と思いつつ、
タイミングをはかっている
私です。
↑
なんか、切なくなるような当時の状況ですが…。
結局のところ、離婚してしまった今の私からは、
何も言えません…。
(ただ、私って、真面目だなあ~…とは思いますが…。
元夫のうつ病より、自分の純粋さが、今は胸を打つ)
ところで、この「ペギー・スーの結婚」は、
予定調和で、元さやに納まったと思うのですが、
これが元さやに納まらないで、離婚するという結末でも
良かったのかな?と思います。
人の人生って、それぞれで、その時は、いいと思っても、
後から、やっぱり大変だーとは思う事なので、
別離があってもいいわけですよね。
今後、そういう映画も観たいです。
まあ、ヒットはしないと思うけど…。
☆それでは今日もよい一日を。