トナリのサイコパス

どこにでもいるヤバイ奴。そうあなたの隣にも―。さて、今宵あなたの下へ訪れるサイコパスは―?

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「ニャン太を探して」89

リョーヘイが帰って来た時に、そのことを話すと、

「ええっ!? 俺はやっていない、変だよ、それは」と顔を真っ赤にして怒った。

 

「でも、傷ついたって言っているから、修理してくださいって頼んだわよ」

とナナコが言うと、

「それは変だよ、ちょっと俺が行って話をしてくる」と止める間もなく飛び出して行った。

 

ナナコはハラハラした。

 

もうこれ以上の揉め事はごめんだった。落ち着かない様子で、部屋の中を行ったり来たりしていると、リョーヘイが笑顔で戻って来た。

 

「どうだった?」と聞くと、

「うん、結構話の分かる奴で、もういいって言ってくれたよ」と言う。

 

「え?」とナナコは意外に思った。

 

金田のあの様子じゃ、有無を言わさずという感じだったのにと思ったのだが。

しかし、まあ、リョーヘイがそう言うのなら、大丈夫なのだろうと安心していた。

 

 

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つづく