リョーヘイは、自室に籠もりきりになり、夕食時になっても階下へ降りて来る事はなかった。
何を食べているのかも分からなかった。
ただナナコの作った食事には相変わらず手をつけなかった。
そうして、家族が寝静まったあと、一人キッチンへ降りてきては、酒を飲みながら、真っ暗な中、ゲームに興じているのだった。
ツトムは新しく買ってもらった勉強机にニャン太の写真を飾っていた。
それはニャン太が椅子の上にだらしくなく仰向けになって寝ているもので、それを見ながらナナコがニャン太はどうしているだろうとツトムに話しかけると、ツトムは、「死んじゃったに決まっているだろッ!」と目に涙を溜めながら言った。
「そんなことないよ、きっとニャン太のことだから、図太くどこかで生きているよ」そういくらナナコが慰めても、ツトムは、ニャン太は死んだの一点張りだった。仕方なく「じゃあそれは遺影だね」と言うと、黙っていた。
ナナコが仕事の休みをとって、交番へ連絡したのもその頃だった。念のため保健所にもあたったが、ニャン太の行方は知れなかった。
ニャン太の遺影は、その後も長くツトムの机に飾られてあった。
つづく
突然の雨に参っちゃいました~。
びしょ濡れになりました。
おまけに車に轢かれそうにまでなって・・・。
どうぞ皆さまもお気をつけください。(*´Д`)
☆それで今日もよい一日を。